ちょこっと感動日記

毎日のちょっとした熱~い感動を綴るマイブーム日記。音楽、本、マラソン、映画、サッカーのこと あれこれ!

村上春樹<職業としての小説家>を読んで!

 



 図書館で予約して 楽しみにしていた村上春樹さんの自伝的、エッセイ的、ハウツウ的な不思議な本<職業としての小説家>の順番が やっとまわってきました。


 村上春樹さんは 日本も含め 世界中の読者を 魅了してやまなく 毎年 ノーベル賞候補にまでになり その人気ぶりは 一体どこからくるのであろうか?とか 音楽好き マラソン好きという趣味が 私とよく似ているので そこから 小説を書く人と どんなふうに つながっているのか?などなど 色々と 興味がありました。


第1章から第12章まで テーマを 決めて <職業としての小説家>とは いったどういう実態なのか を自ら 語っているのが ほぼ村上さんの ちょっと密度の濃いエッセイになっていて あまりインタビューされるのが 好きでない村上さんが 想定される質問に まとめて大変 几帳面に わかりやすく答えているっていう感じで 私にも 理解できましたし なるほどなあ と納得できることも 多くありました。  


でもこういったテーマ上  自慢話になってしまうことや 独自性が強いあまり あまりにもわがままと 取られてしまう というところは 同じ業界の人たちへのフォローも含め 大変 うまく言い訳していた様にも 感じました。私は この言い訳の部分も はやり村上さんの絶妙なところが 好きなので 嫌な感じは 全くせず むしろ 楽しんで 読んでいましたが。


ものを書く ということに対してに ついても 「時間があれば もっといいものをかけた」というのは 言い訳にすぎず 能力と才能を 絞りきって 書け。言い訳をするな。不満は言うな。という レーモンド・カーヴァーの言葉を 取り上げ この世界でも 生き残ることの厳しさが 伝わってきます。


長編小説を 書いている時には 一人ひとりのキャラクターが 生きていて 自分で 勝手に 歩き始める という部分が 面白かったです。ある意味において 小説家は 小説を創作しているのと同時に 小説によって自らを、創作されている というのには 少し驚かされました。


ノーベル賞文学賞の候補に 毎年上がっていますが 文学賞に対する考え方も 私は うなずけました。小説というものは 独自性のものが買われる芸術なので 距離を置きたいというのが 本音というのです。もちろん 受賞することにとって多少名前が有名になり その他の作品が 普段 本を読まない人にも 読んでもらえる点では いいところがあるかもしれませんが 文学賞によって 自分とは 違った価値観で 判断されてしまうことや 受賞者は 次の世代につなぐ役割を 持たなければいけない といった意見は 自分には 合わないということです。これだけの人が 謙虚に まだまだ 人のことを言う立場ではないし そんな余裕はない。いつ 書けなくなるかわからないので。という危機感を 持って厳しく考えています。文学賞に対しての考え方は 個人の生き方、考え方、事情がありので 一律に 論じることはできない だから 一律に 論じてほしくない ということです。 


こういう本音以外 何物でもないことを よく書かれたなあというのが 一番の印象でした。企業秘密の暴露本みたいな。そんな村上さんの 次の長編が 早く読みたいし なんだかんだ言っても 出来れば やっぱりノーベル賞を 受賞してほしい。と思います。


つたない文で失礼いたしました。最後まで 読んでいただき ありがとうございます。明日もきっといい日になりますように!

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