ちょこっと感動日記

毎日のちょっとした熱~い感動を綴るマイブーム日記。音楽、本、マラソン、映画、サッカーのこと あれこれ!

<絶望名人 カフカの人生論>を読んで!



  なんじゃ こりゃ~!(笑)表紙も どこか重々しいし すごいでしょ!このタイトル!絶望名人というのに 驚かされた フランツ・カフカのなんとも 不思議なタイトルの本を 読んでみました。え~!世の中 こんな人もいるんだ!自分自身を そこまで 悲観的に 思わないでもいいんじゃない!そこまで ひどい状態なのでは ないんじゃない?そこまで 絶望しなくても 良くなることも あるんじゃないの?と 普通の人だったら 考えないような心配をして 絶望してしまうフランツ・カフカ<絶望名人 カフカの人生論>には 悲しいけれど 少し笑ってしまう!どこか逃げているようでいて 実に素直で 奥深~い魅力が 詰まっていました。



もちろん あの<変身><審判><城>などの名作で 有名なフランツ・カフカさんなのですが 現在残っている日記やノート、両親や恋人、友達に送った手紙の数々から いかにネガティヴだったかを 拾い集めて 一冊の本にされました。あまりにも 絶望的で かえって笑ってしまう言葉でいっぱいです!


 今 本屋さんに行くと ポジティブ・シンキングの本が いっぱい並んでいます!今ある現実を 考え方次第で 良くなったり いい方向性を考えたり どれだけポジティヴに とらえることが 出来るか?を 謳っています。(前向きに 考えることは 本当に大事なことですが)けれど 読んだ人 実行に移した人全てが 本の通りの 夢をかなえられるわけもありません!もし なれるんであれば みんな ウォルト・ディズニーや スティーブ・ジョブズになっていますよね!


 絶望の名人カフカは 全く反対で 誰よりも落ち込み 誰よりも弱音を吐き 誰よりも前に進もうとしません!この本を読んでいると 自分は ここまで絶望しては いないんだけどなあ!と いう気持ちになってきます。なので 素直に 耳を傾け 納得することができてしまうのです。


 どれほど ネガティヴなのかというと 婚約者へのラヴレターで
「将来に向かって 歩くことはできません!けれど つまずくことはできます!一番うまくできるのは 倒れたままいることです!」とか 「ひとりでいれば 何もおこらない!」とか「幸福になるためには 自分の中の確固たるものを信じ それを磨くための 努力をしないことだ」とか。


 私は うれしい時には 明るい音楽を 悲しい時には 癒す音楽を聴く人間なので 決して 悲しい時に 明るい曲を聴いて 気分を変えれる人間ではありません!この本は その考え方で 無理をすると 逆にしんどくなるので やめた方がいいよと 言っているようです!


 フランツ・カフカは 一生独身でしたが 背が高く 婚約者もいました。仕事場では まじめで 上司からも評価されていました。これだけの 絶望名人でも自殺願望も なかったそうです。


 カフカには 性格が 全く反対のポジティヴな のちに人気作家となるブロートという友達がいました。そのブロートが 努力したおかげで 世界中に カフカの名前と作品が 有名になったということです。皮肉な話です! 


 この本を 訳して 編集された頭木弘樹さんは20歳の時 難病になり 一生治らないし 働くことも無理 と言われ 13年間 引きこもりの生活が 続いたそうで その時に 巡り合い 支えになったのが カフカの日記や手紙だということです。もうひとつの解説の解説みたいなものを 山田太一さんが 書いていて これもまた ぐっと来てしまいました。


人は絶望からも力を得ることができるし 絶望によって何かを生みだすことができる逆にポジティヴな考えになれる おっしゃってます! 


この本は 娘が 通っている外科医の先生に 紹介された本で なんかタイトルからして 面白そうなので 読ませて と頼んで 借りた本です。


娘が なぜ 読みたくなったのか は 教えてくれませんでしたが 温かく 見守っていこうと 思いました(笑)



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