ちょこっと感動日記

毎日のちょっとした熱~い感動を綴るマイブーム日記。音楽、本、マラソン、映画、サッカーのこと あれこれ!

カミュ<異邦人>を読んで!



 最近は 読み返しや 見返し映画、それも スタンダードなものを よく読んだり 観たりしています。この本も ずいぶんと前に読んだ本ですが 再度読みたくなり 読んでみました。私の中では サリンジャーの<ライ麦畑でつまえて>のホールデン・コールフィールド と、太宰治<人間失格>の大庭葉蔵、この<異邦人>の主人公、ムルソーは 永遠のヒーローで憧れです。いい年して 笑われるかもしれませんが。





 不条理の原理とか 実存主義文学の金字塔だとか 少し難しい言葉で 語られることが多い作品ですが 小説としても面白く 登場人物や街の風景が生き生きと描かれていて 30年ぶりぐらいに 読み返しても やはり 新鮮で 訴えかけてくるものがあり やはり素敵な小説です。



 きょう、ママンが死んだ。もしかすると、昨日かもしれないが、私にはわからない。養老院から電報をもらった。「ハハウエノシヲイタム、マイソウアス」これでは 何もわからない。恐らく昨日だったのだろう。


 この書き出しを 読んだだけで <異邦人>だという強烈なインパクトを 受けます。1942年作で アルベルト・カミュが29歳の時の作品です。2部構成に なっていて 一部は 主人公ムルソーが 母親の葬式に 言ったところから ふとしたことで アラビア人を 射殺してしまうところまで、二部は その後 警察や司法関係者との司祭の間で交される場面です。
 
 
 一部の 主人公のムルソー、恋人のマリイ、同じアパートに住むサラマノ老人と犬、友人のセレスト、そしてムルソーに殺人を犯させるきっかけを作る遊び人のレエモン・サンステと彼の女、、、。これらの人々は 今を生きているかのように 感じられます。
 
 二部では 死刑執行の前夜に 訪れた司祭に 掴みかかります。
 
他人の死、母の死 そんなものなんだろう。いわゆる神、人々の選びとる生活、人々の選ぶ宿命 そんなものに何の意味があるのだろう。ただ一つの宿命がこの私自身を選び、そして、君のように、私の兄弟といわれる、無数の特権ある人々を 私とともに選ばなければいけないのだから。君は わかっているのか!


ムルソーは 母親の死に 涙も流さず 悲しみも覚えず、偶然から人を殺し、その後普通に女性と遊んだり海水浴したり。
常識からいって 世間では あり得ないことかもしれない。
そして殺人の動機を 「太陽のせい」と言ってしまう。それが故に 死刑が言い渡されてしまうのです。


果たして それは 正しい認識なのか そうではないのか?




ってな感じの小説でした。なんか中学生の読書感想文を 書いているような感じがしてきましたが 拙い文章を 最後まで お付き合いくださり ありがとうございました!



×

非ログインユーザーとして返信する