ちょこっと感動日記

毎日のちょっとした熱~い感動を綴るマイブーム日記。音楽、本、マラソン、映画、サッカーのこと あれこれ!

サマセット・モーム 『月と6ペンス』を 読んで!


 最近は 俗にいう古典的な名作と呼ばれているの作品を よく読んでいます。名作だけしか味わえない 奥深さと味わいは 現代の小説とは 又少し違い ストレートで 自分の中で いつまでも居続ける感じがしてきて 読んどかんと 損やあ!と 思うようになりました。(大阪人根性みたいなものです!笑)


 少し前に 20年ぶりに サマセット・モームの短編『雨』を 読み返しました。短編を 読むのも 結構好きで たまに 色々な短編集を 読みますが この『雨』ほど 強烈なインパクトを 持っている短編には 未だかつて 遭遇したことがありません。


 そのモームが 1919年 45歳の時に 書かれたのが この『月と6ペンス』で 画家ポール・ゴーギャンを モデルにしたと言われている物語です。



 新鋭作家の「僕」がパリで出会った画家チャールズ・ストリックランド(すなわちゴーギャンのこと)を 長い間 付かず離れずの状態を続けていく流れで 物語は進んでいきます。


 証券会社で働いていたストリックランドが 妻を捨て パリに出た。絵を描きたかったという理由で 生活を始めます。友達ストルーブに助けられながらも、その妻ブランチを自殺に追いやります。この辺の男女関係が なんとも恐ろしかったです。生活や病気、人間関係のことは 一切考えず 絵だけを描くストリックランドの様子が 語られています。


その後 まわりまわって 南国のタヒチに渡り 生活しているうちに 現地の妻アタをもらい 人里離れた山奥で 生活し始めます。そこで 充実した生涯を送り 何枚もの絵を残しますが 病気で 亡くなってしまいます。 


 その後 新鋭作家の「僕」が 別の用事で タヒチを訪れた時に いっしょに仕事をしていたニコル船長やクートラ医師の証言を交え 世界でも屈指の画家ゴーギャンの生き方を 検証していったという壮大な物語でした。











 画家ゴッホの伝記を 読んでいると ゴッホとゴーギャンは 6か月ほどの共同生活をして お互いのことを話し 交流していったことが 書かれていて ゴッホのあの有名な『ひまわり』は ゴーギャンを 喜ばせようと 描いたものとされています。でも ゴッホの精神的不安定で ゴーギャンは 去っていきます。


 ゴーギャンのことは ほとんど知りませんでしたので この本の存在を知って 読もうと思いました。タイトルの<月と6ペンス>も 意味ありげであって いろいろな意見があるようですが 私は 夢と現実 と 取ればいいのだと思いました。




 夢と現実のバランスについて 考えることは 誰しも 大切なことであるのですが 後悔しないためには 何が 必要なのか?一体 人としての成功や評価って なんやろなあ?それを いつ感じるのがいいのか?生ききったと思える人生とはどのような人生なのか?
を この小説に 出てくる人物ひとりひとりに 当てはめて考えてしまいました。


そんな奥深いことを 教えてくれた小説でした。やっぱり 名作ですね!



今 東京都美術館で ゴッホとゴーギャン展をやっているそうです!黄色が キイワード(ダジャレじゃありません!笑)だそうです。大阪にも 来ないかなあ!と。



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