音楽のこと③ ~セロニアス・モンク
- ジーニアス・オブ・モダン・ミュージック 完全版
- アーティスト:セロニアス・モンク
- レーベル:EMIミュージック・ジャパン
- 発売日:2001-06-20
- カテゴリー:ミュージック
昔バンドを 組んでいた頃 数少ない友達の一人に モンク好きのピアニストがいて <Blue Monk>という曲を よく聴かせてくれました。モンクの曲は どの曲を聴いても どこか変で なんか重々しく ピアノも それほど繊細という感じはしないのですが 個性としては 強烈で スタンダードになっている曲も 多いようです。一度 その個性を 好きになれば 抜けれなくなるようで 何回も聴き入ってしまいます。何て言ったって <’Round Midnight>を 作った人ですので。
モンクのCDは 3枚持っていて ピアノソロの<Alone In San Francisco>には<Ruby My Dear><Everything Happen To Me>などの はっきりとした メロディの名曲が 入っている曲が 多いし、 コルトレーン、コールマン・ホーキンス、アート・ブレイキーが参加している<Monk's Music>には 白熱したセッションを 聴くことができます。
今回のこの<Genius of modern music>は 1947年に Blue Note から出たもので 半世紀以上も前の録音であるんですが まったく色あせてはいません。一曲目は<’Round Midnight>。いろいろな人が やってますが マイルスのミュートが たまらないバージョンと 同名の映画で ボビー・マクファーレンが ミュートトランペットを ヴォーカルで やっていたバージョンが 印象に残っています。ほか <Ruby My Dear>や<April In Paris><Epistrophy>のスタンダードも いい味出しています。
村上春樹さんの<ポートレイト・イン・ジャズ>を 読んでいると このピアノの音こそジャズなんだと 思う時期があった などと書かれていて 変に納得したりしました。 時より飛び出す不協和音なんて 気にせず むしろモンクらしいと 愛情とやさしさを もって 聴いていると 本当の大人になったみたいな気になります。
'Round Midnight - Thelonious Monk (1947)