ちょこっと感動日記

毎日のちょっとした熱~い感動を綴るマイブーム日記。音楽、本、マラソン、映画、サッカーのこと あれこれ!

映画<サマー・オブ・ソウル>を観て


 久々の更新です。ブラック・ミュージックが大好きな人、いや 音楽が 好きで好きでたまらない人、いやいや 人間として 避けて通れない!笑 ほどの 音楽ドキュメンタリーが 公開されました。公開2日目 早速 映画館に行き 観てきました。


少し前に 観たアレサ・フランクリンのゴスペル・ライブ!のドキュメンタリー映画と同じく ブラックミュージックが なぜ人の心を入ってきて 離れないのか?なぜ 感動するのか?そしてなぜ必要なのか?を 真剣に考えさせられるほど迫ってきて 観終わった後 何か 一歩進化した違った自分になっていることに 涙したドキュメンタリー映画というのが 大げさですが 私の大まかな感想です。 




『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』予告映像






50年間封印されていた音楽フェスの頂点、ついに解禁!


ウッドストックと同じ1969年の夏、160キロ離れた場所で、もう一つの歴史的フェスティバルが開催されていた。30万人以上が参加したこの夏のコンサートシリーズの名は、“ハーレム・カルチャラル・フェスティバル 1969”。このイベントの模様は撮影されていたが、映像素材はその後約50年も地下室に埋もれたままになっていた。誰の目にも留まることなく――今日この日まで・・・・






 まず最初に登場するのが 私が敬愛してやまないスティーヴィーワンダー。初期の頃は マーヴィン・ゲイ同様ドラムを 叩いていたと聞いたことはありましたが 実際の映像で観るのは 初めてで とても感動的でした。ちょうどこの頃のスティーヴィーは ヒット曲を連発して 少しお金持ちになり これから 自分はどこに進むべきなのか スタンダードを歌って過去に戻るのか それとも 前に進んで 新しいものを作るのか を悩んでいたといいます。しかし この日を境に 決心を固めたという事。



最も好きな女性シンガーを 3人選べ!と言われれば アレサ・フランクリンと この二人を 迷わず選びます。その一人が グラディス・ナイト。<夜汽車よ!ジョージアへ>が 一番有名なヒットですが そのゴスペルっぽい 懐の深い歌い方は どれほどの人たちの心の中に 入って来るのでしょうか?3人の従兄弟たちのピップスとともに 登場しているシーンは 映画公開で やっと解禁になった貴重さを 現しているようです。グラディスが 何ともキュートで アイドル化しています。間違いなくハイライトの一つと思います。






私の大好きな3人目のシンガー、メイヴィス・ステイプルは 父のポップ・ステイプルと2人の姉妹とともに 登場します。メイヴィスは 今でも 現役で 活動していて たまに出る新作を 楽しみに聴いていますが 全く衰え知らずで どんどん渋さが増してきていて 今が現役?と思わせてくれます。
そのメイヴィスの憧れのゴスペルの女王マヘリア・ジャクソンと共演で この映画で何度目かの 涙を誘います。まさか憧れのマヘリアと共演できるとは 夢にも思わなかったと 語っている所は 凄く愛らしいです。




 当時人気絶頂のスライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンの圧巻のパフォーマンスは 今の日本の横のり系のバンドにも どれほど多大な影響を 与えたことでしょうか。パッと思いつく限りでは レキシ、バブルガム・ブラザース、上田正樹(少し古いかもしれませんが 笑) などなど。ホーンセクションとの掛け合いが やたらかっこいい!ここで出てくるアフロの女性ホーンプレーヤーも やたらかっこいいのが 目立ちました。(シンシア・ロビンソンというそうです。)





 最期は 怒りを隠さず人々を 奮い立たせた’時代の代弁者’ 圧倒な迫力をもつニーナ・シモンズの登場です。映画の中では ジョージア州立大学に初の黒人学生として 入学したというタイムス誌の女性記者のエピソードで 自分だけ男子専用の一階の部屋をあてがわれ いやがらせをされ その間中ずっと ニーナ・シモンのアルバムを聴いて 紛らわしていた。と。当時のニーナの曲は 辛くても 何かを 信じされる力を 持っていたのですね。


ジャニス・ジョプリンの曲で<Little Girl Blue>は ニーナ・シモンの曲という事で 
ニーナの事を 知りましたが ソウルなのかブルースなのかジャズなのか よくわからない立ち位置で ピアノの弾き語り以外では あまり聴いたことはありませんでした。なので 今回のニーナを知る機会があり もっと知ってみたいと思いました。



音楽や時代背景ばかりにとらわれていますが この時代の黒人のファッションにも 大変 興味を持って 観ていました。出演者みんなが 同じ衣装を 着ていたり ゴスペルのコーラス隊が 全員 黄緑色の鮮やかな色の衣装を 付けているのも 素晴らしいと思いました。


他にも 白人のような歌い方をするマリリン・マックー率いる 魅力的なフィフス・ディメンション(ローラ・ニーロの曲などを歌って大ヒットした)、デトロイトのモータウン代表として デビット・ラフィン(すでに テンプスからは脱退していましたが MyGirlは 熱唱でした)、ウォーター・メロンマンを 披露したモンゴ・サンタマリア、キング・オブ・ブルース、B.B.キングなどなど。


このフェスの前年の68’には キング牧師が暗殺され その5年後に マルコムXが 暗殺されました。ケネディ大統領や ボビーも 暗殺され 黒人にとって 切羽詰まった状態が続き もう信じられるのは 自分たちしかいないという時代に 開催されたことは 大変意義のあったことは 確かな事であるんですが 50年以上たった 全く先行きが予想できない この時代を 生き抜く ヒントが 隠されているような気がしてなりません。


私は ソウルとかブルースを 聴いているうちに 黒人に対する差別が いかにして 行われてきたかを 考えるようになりました。なので 黒人に対して愛情をもっています。現に 暮らしている中でも 色々な偏見や差別は 一向になくなりません。そういう意味で その映画が 音楽に あまり興味がない人にも 理解して 感じてほしいなあ!と思いました。

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