ちょこっと感動日記

毎日のちょっとした熱~い感動を綴るマイブーム日記。音楽、本、マラソン、映画、サッカーのこと あれこれ!

『木村充揮自伝』を読んで!


 


  少し前に 天王寺を 散策したことについて書き 最後に 木村充揮が歌う『天王寺』のPVを載せました。木村充揮って 誰じゃい?と思われた方がいると思います。今回は 大阪が 世界に 誇る名ブルース・マン、木村充揮のことを 書きたいと思います。


 木村充揮(きむら あつき と読みます!)は 1970年代から大阪を中心に 絶大な人気があったブルース・バンド<憂歌団>のヴォーカリストで アメリカの黒人が歌うブルーズを 日本語に変えて歌うということを 早くからやっていた人なのであります。

 

 私が 20歳ぐらいの時 それまで聴いていた きれい事を並べたような 日本の音楽の歌詞に 愛想を尽かしていました。ラブソングにしても 信じていれば報われるみたいな歌も 直球勝負な曲には あきあきしてたわけです。そんな時に 自分の中に入ってきた音楽は 憂歌団上田正樹有山じゅんじ石田長生などの 本音で歌っていることが 伝わってくる音楽でした。それが ブルースを 聴き始めるきっかけになったわけです。偶然にも 好きになった人は みんな大阪にゆかりのある人ばかりです!

 

 よくブルースを 聴き始めたのは ストーンズやクラプトンが 演っていたカバー曲から 遡って ロバート・ジョンソンに たどり着きましたというパターンが 一般的です。それも かっこよくていいんですが 私の場合は 有山じゅんじや憂歌団が 日本語に変えて歌っていた 戦前ブルースと言われている 黒人が ギターを抱えて 一人で歌っているブルースで そんな いなたい感じがするブルースの方が 好きでした。名前の前に ブラインドとつくブルースマン、レモン・ジェファーソンブレイクウィリー・マックテルなどなどです。(彼らは 本当に 視力がありませんでした)言葉の意味は わかりませんが 嘆きや 苦しみが 音楽の空気の中で伝わり 例えば 儲けようとか 名を残そうとか 女にもてようとか は一切なしの 自分で 自分のために歌う本物の音楽という気がしていました。そんな本当の音楽に 憧れが変わったのでした。

 

 そんな中 毎年1月の終わりごろ 神戸にあるチキン・ジョージというライブハウスで 新春歌絵巻という憂歌団や上田正樹、有山じゅんじ、石田長生を中心に ゲストが日替わりで 登場するという企画が 約一週間あり よく行きました。その時しか 聴けないセッションは 個性のぶつかり合いで とても楽しいし 勉強にもなりました。

 

(その3人だけのユニット、平成トリオでの演奏です!↓

<不幸を呼ぶ女>)

 


平成トリオ (木村充揮 石田長生 有山じゅんじ) 放送禁止06LIVE


 

 思い出の一つとして残っているのは 憂歌団のステージでは いつも 出てくると 木村に向かって アホ~アホ~と声援(笑)が 飛び交います。アホ~と呼ばれたら じゃかましいわい!と言って 木村は 喜ぶんですね!大阪人らしいでしょう!私も そんな感じで 一度 うんこ~ と 野次を とばしたことがあります(笑)その時 木村は 永い間 いろんなことを 言われたけど ウンコ って言われたのは 初めてや~ と言われてしまった思い出があります!(爆笑)そんなステージと着席のコール&レスポンスが 音楽と同様 大好きでした。


 

(当時 放送禁止になった名曲です。↓)


憂歌団 #04 おそうじオバチャン ラストライブ 1998-12-19


 

 この自伝には サブタイトルのとおり 憂歌団時代と それ以後のことが語られていて 全てのことが 本音だと思います。憂歌団時代は 4人の個性の違いで お互いしんどかったこと。生まれ育った生野区のこと、在日コレアンで差別を受けたこと、音楽との出合い、内田勘太郎との出会い、決して裕福では なかった家庭の中で 大好きだった歌謡曲のこと。忌野清志郎との思い出などが 書かれています。

 

 

(勘太郎のギターも 最高です!よくこんなことをやって 楽しませてくれました。↓)


憂歌団 #07 メドレー ラストライブ 1998-12-19


 



 仕事がない日の話で 9時ぐらいに起きて TVを観るそうなのですが よ~いどん!キューピー3分クッキング、徹子の部屋、スタジオパークからこんにちは!と 続いていく番組は 私と同じだったのには 笑いました。

 

♪嫌んなった!もう駄目さ!だけど腐るのは やめとこう!

 日の目を見るかも この俺だって!♪

 

憂歌団 #02 嫌んなった ラストライブ 1998 12 19


 

 音楽を 少し口ずさむだけで 悩みや苦しみが 少しやわらげられたみたいな気分になる。そんなことを この本で 教えられたような気がします。いかにも木村流な感じがして面白いですね。

 

 最後に  この本の付録に 一曲のみのDVDが付いていました。山下洋輔さんと二人でやっている<ケセラ>という曲で 最高にかっこよかったです。その曲を 今度は 一人でやっているPVも 負けじと カッコいいです。↓

 

20150112 木村充揮 ケセラ

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