ちょこっと感動日記

毎日のちょっとした熱~い感動を綴るマイブーム日記。音楽、本、マラソン、映画、サッカーのこと あれこれ!

本のこと⑤  ~ 森絵都

ラン
ラン
著者:森 絵都
出版社:理論社
発売日:2012-02-25
カテゴリー:本

 森絵都さんの本を 今回初めて読みました。ランニングの雑誌とかで 走るための本 として取り上げてられていたのと 角田光代さんの 本の紹介する本<私たちには物語がある>で 取り上げられていた<ラン>という小説です。400ページ弱。タイトルどおり きっと 自分と共通する部分が あるのではないかな! とか なんか 自分にも あてはまるような いいアイデアは ないものかと 期待しました。


 主人公の 環は 13歳の時に 両親、弟を 交通事故で 亡くしてしまい そのあと 引き取ってもらったおばさんまで亡くしてしまう。天涯孤独。ある日 死んだ人の世界に通じる道を発見し そこで暮らしている家族に会う。そこには 生きて暮らしていた時より 温かい雰囲気の家族があったのです。


 その世界へは ロードバイクで行っていたが 使えなくなるというので 考えたのが 走って行くということ。しかも40キロ。それがもとで ジョギングを はじめるようになる。初めは 5分間走るだけで ダウンしていたところ 続けていくうちに だんだんと 走れるようになってきたある日 ランニングクラブに スカウトされ 40キロを 走り切る近道だと考え 入部する。そのクラブは リーダーのドコロさんを除いて 全員 個性の強いずぶの素人軍団であったが フルマラソン完走を 目指して 猛練習を 開始する。10月の久米島マラソンまで 後6カ月。果たして 環は 完走できるのか!家族は どうなるのか?といったあらすじです。


 現実の生活も どこか投げやりで 未来展望も持たないままの環は 走ることによって 徐々に 前向きになっていくのが この物語の面白いところの一つです。そして マラソンという競技は 結局 自分との戦いで 孤独なスポーツであるということを再認識させられます。「仲間と一緒にいると 一瞬 自分が孤独ではないという錯覚を 起こすが 別れた後 また 孤独が 襲ってきて より一層 落ち込んでしまう。なので 仲間は 好きでない」というくだりが すごく森絵都さんは すごいことを書くなあと 感動しました。


 私もランニングクラブに 入れさせてもらって3年になります。全員で 30人弱のチームで メンバーは よく入れ替わり 中途半端では なかなか続きません。タイムが 近い者同士は 経験、性別に関係なく 常にライバルなんですね! そのライバルがいるからこそ 自分を 奮い立たせ より頑張れる。そして 最後には 励ましあう。そういう実体験が元で 読んでいても ドコロさん率いるこのチームも とても おもしろかっったです。


  森絵都さんの直木賞受賞作<風に舞い上がるビニールシート>を 借りてきて 次の次ぐらいに 読もうと思っています。しばらくは 森絵都ワールドに 浸ってみようと思います。


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